知る人ぞ知る
こんにちは、カースポット守山の藤田です。
需要があるのかは皆目不明ですが、またまた真空管の話題をお届けします。
今日、ご紹介しますのはVT-52という真空管です。
いつものアンプのご紹介から
このアンプはネットオークションで手に入れた物を、
アンプSHOPミズナガさんに大規模に改修していただいたものです。
見た目は今一つ高級感に欠けるかもしれませんが、
なかなか凝ったアンプなんですよ。
実は、背面のスイッチで300BとVT-52を
使い分けることができるアンプです。
300B用のアンプは他にも持っているので、
主にVT-52用として使用しています。
このアンプに限りませんが、私が所有しているアンプには
いくつか拘って使用している部品があります。
それは、抵抗と並列に接続されている、カソードのバイパスコンデンサ
(通称:パスコン)という部分にBlack Gate製の電解コンデンサを
使用していることです。
Black Gate製の電解コンデンサは10年ほど前に生産終了になってしまったのですが、マニアに音が良いと評判の知る人ぞ知る電解コンデンサなんです。
今はもう、マニアが放出するくらいしか手に入れる術のない、幻のコンデンサです。
また、カップリングコンデンサという真空管をつなぐ部分に使用されるコンデンサ
にも、高品質のフィルムコンデンサを使用しています。
更に、音楽信号が流れる部分に使用される抵抗にAMRG、DAREなどの
高級な部品を使用しています。
線材もヴィンテージのベルデンなどのミリタリー規格のテフロン線を
使用しています。
このように、部材にこだわるのは、ミズナガさんが回路設計のスペシャリストで、
それに見合う最高の部品を使用したいという気持ちが強いことがまずあります。
そして、ヴィンテージの真空管を最高のアンプで鳴らしたいという情熱が
最大の要因です。
今日ご紹介するVT-52という真空管はそれほど魅力的な真空管です。
いくつかのメーカーで製造されていたのですが、音質的に高く評価されているのは、やはりWestern Electric製のVT-52です。
1940年台に製造されたものと推定され、私の所有する300Bよりも
古いものです。
このVTという文字のつく真空管は軍用管で、VT-52は民生用には製造されず、本当に知る人ぞ知る真空管だったようです。
マニアには、そこらの300Bよりも音が良いとされています。
また、手前に映っている真空管は、一次増幅管、ドライバ管、初段管などと
呼ばれる物です。
これはRCAの5692(レッドベース)と言われる高音質で有名な真空管です。
深みがあり、しっとりとした表情の出る素晴らしい真空管だと思います。
他にも
英国のSTC製のCV1988や
旧ソ連 MELZ製1578など、6SN7系と言われる真空管には知る人ぞ知る
名品が数多くあります。
これらを交換しても大きな音質の変化があり、それぞれに
代えがたい魅力があります。
今日もスバルとは関係のない話題になってしまいました。
回数を重ね、少しマニアックな内容になってしまったかもしれません。
ですが、ちょっとでも面白いなと思っていただけましたら幸いです。
それでは今日はこの辺で失礼させていただきます。
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